リビングや玄関の吹き抜けは

流行ですね。夢があるのも分かります。

天井が高いと部屋は広く感じます。これは事実です。
しかし、ドアで仕切られていない階段室や2階の廊下で繋がった空間を一つの部屋として建物全体として適切に断熱・空調計画及び施工がなされていなければ意味がありません。
(リビングの床面積に対して吹き抜けや階段室を含めた場合と比較すると気積(空間体積)がざっくり2.5倍程になります。)

この条件で熱負荷の計算をしてもらい、説明を受けられれば安心出来ると思います。そして、納得されてから吹き抜けを決定してください。

けして「断熱もしてますし、サッシもペアガラスですから大丈夫ですよ」という様な言葉だけで納得してはいけません。根拠が薄いですから。
※全館冷暖房の断熱・空調計画がなされた住宅の場合は上記の問題は発生しにくくなります。

ローマの宮殿やホテルのエントランスホールの様に美しい空間を創造したいと思うのは皆同じですが、 住宅のLDKで採用した場合、相当慎重に設計しても冷暖房の効きが良くなかったり、理解してはいたが電気料金やガス料金が跳ね上がり運転を躊躇する場合も多いです。

安易に計画しますと、LDKに隣接した和室を閉めきって炬燵・エアコンですごす事になりかねないです。

空調の効き具合や効き始める迄の時間等も事前に納得した上で吹き抜けの範囲を決定したいですね。