襟を正して


【 どの様な提案をすべきか 】

住宅の新築・リフォーム工事の設計に際して高額な住宅設備を提案すれば結果的にクレームは受けにくくなります。

設計料もその金額に比例して増額になりますので設計者としてその様な提案を誘導してしまうきらいがあります。

商品グレードの低い物を提案するとクレームは受けやすいです。
通常はクレームが一番怖いのでそ様うな提案はしにくいです。

でも、多少の問題点があってもその点を納得した上で選択してもらえる様な提案が出来れば一番良いと考えています。

環境にやさしいエコで高額な設備を笑顔で提案されると断りにくかったりもしますね。

しかし、自分にとって本当に必要な物なのか今一度しっかり考えてもらえる様な提案をしていきたいと考えています。


【 売電についても考えたい 】

政府は再生可能エネルギーを普及させる施策として太陽光発電による売電が可能です。
しかしその高価な売電料金は一般電気料金に上乗せされています。

導入できない家庭に負担を強いる事からスタートしているという見方も出来ます。

又、発電素子の材料であるシリコンを製造する為にレアメタル(輸入に頼っており稀少金属です)も必要ですし、製造時に膨大なエネルギーが使われている事も理解しておく必要があるように思います。


【 お金の価値判断は 】

200万円増額して設備を導入した場合、一般的に銀行借入金が200万円増加しますね。
その結果、銀行に返済する合計金額はおよそ400万円にもなります。

逆の見方をすれば、200万円設備を落として発注すると金利返済額は約200万円安くなります。
この200万円は家計にとって大変大きなウエイトを占めるはずです。

高額な設備を導入せず200万円を余裕のある時に繰り上げ返済すれば元金に対する金利返済額が約200万円安くなります。

金利を払ってまでその設備を導入する必要があるのか冷静に考え直す機会も必要であると思います。


【 襟を正して 】

設計を生業としている立場であれば、高額な(高機能)設備をあえて提案しないと言う行為は、自分の首を絞める結果になる可能性もあり得ます。
それでも大切なお金を有効に使ってもらえる適切な提案が出来る様に心がけたいと思っています。

安価な住宅設備に変更できる物
 ・システムキッチン
 ・ユニットバス

無くても可能な住宅設備
 ・太陽光発電設備
 ・エネファーム(ENE・FARM) 「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」
 ・その他