住宅建築時の問題点③

在来軸組み工法の木材寸法とピッチについて

在来軸組み工法の場合、通し柱は120mm、管柱は105mm・胴差幅は120mm~105mm・桁幅は120mm~105mmと寸法が混在した状態です。

室内側を面合わせとして納めると外壁面の柱面や梁面・胴差面に凹凸が生じてしまいます。

外壁下地に合板等を使用する場合は、面調整する為に柱の一部を切り欠いたり12mmや15mm厚の端材を挟み込んで厚さの調整をしています。

端材を挟み込んだ場合、釘の強度伝達が間接的になり問題も生じかねません。

この部材寸法の差異分の調整は断続的な施工となり、隙間も生じやすくなります。
又、部材を切り欠けば欠損となり耐力にも影響を与えます。

最低でも外壁となる軸組みは全て120mm幅とするなどの考慮が必要であると思います。
木造3階建の場合に、外壁に絡む柱をすべて120mmとするように指示している工務店や設計者が少なからずいらっしゃいます。

根太レス工法などを除き、一般的に在来軸組み工法の場合、壁内は455mm間隔で間柱が入り、床の根太は303mm間隔になります。
外壁と床の取り合い部は間柱と根太の間隔のずれが充填断熱材の施工を妨げてしまいます。(凹凸が多くなると施工も面倒になりますし、隙間も生じやすくなります。)

最近では利用する事がなくなってきていますが、1階の床にスタイロフォーム等の断熱材を使用する場合は、外壁の充填断熱材との間で納まりが非常に悪く隙間が出易いです。